お盆の時期になると、きゅうりやなすに割り箸や爪楊枝を挿して作られる「精霊馬(しょうりょううま)」を見かけることがあります。精霊馬は、故人やご先祖様の霊を迎え入れ、そして送り出すための大切なアイテムです。
この精霊馬の由来や意味、作り方などについてわかりやすく解説します。
目次
精霊馬とは?
精霊馬とは、お盆にご先祖様や故人の霊をお迎えするために、野菜を使って作られる牛や馬を模したものです。きゅうりは馬、なすは牛に見立てられ、以下のような願いが込められています。
馬(きゅうり)
ご先祖様が速く家に戻ってこられるように、馬はその速さから迎えの役割を担います。
牛(なす)
ご先祖様が家に滞在した後、ゆっくりと帰れるように、牛はその穏やかな歩みから送りの役割を担います。精霊馬はお盆期間中、仏壇や迎え火・送り火を焚く場所に飾られることが多いです。
精霊馬の由来
精霊馬の起源ははっきりしていませんが、日本の伝統的な風習として古くから行われてきました。この風習には次のような背景があると考えられています。
霊を大切にする心
古代日本では、亡くなった方の霊が一定期間現世に戻ってくるという信仰がありました。
精霊馬はその霊が移動する際の「乗り物」として用意されました。
農耕文化との結びつき
きゅうりやなすは日本の夏の代表的な野菜であり、収穫感謝の意味も込められています。
精霊馬の作り方
精霊馬の作り方はとても簡単です。以下の手順を参考にしてみてください。
必要な材料
きゅうり(馬用)1本
なす(牛用)1本
割り箸や爪楊枝(足用)4本ずつ
作り方
きゅうりとなすを用意します。
割り箸や爪楊枝を適当な長さに切ります(足の部分)。
きゅうりとなすに4本ずつ挿して、馬と牛の形にします。
仏壇や迎え火・送り火を焚く場所に飾ります。
飾り方と注意点
精霊馬は仏壇や玄関先、迎え火・送り火を焚く場所に飾ります。
飾る際には以下の点に注意しましょう。
位置や向きに配慮する
馬(きゅうり)は外側に向け、牛(なす)は内側に向けるなど、ご先祖様の動きを意識します。
飾り終わった後の処分
お盆が終わったら精霊馬は清めて処分します。
自治体の指示に従うか、感謝の気持ちを込めて土に埋めるとよいでしょう。
精霊馬の現代的な役割
精霊馬は、家族が集まり、ご先祖様を思い出す機会としての役割も果たしています。
特に子どもたちにとっては、作る過程が楽しいだけでなく、伝統文化に触れる貴重な体験となります。また、地域や家庭によっては、きゅうりやなす以外の野菜を用いたり、工夫を凝らしたアレンジ精霊馬が登場することもあります。
まとめ
精霊馬(牛馬)は、お盆の伝統を象徴する風習であり、ご先祖様を敬う心の表れです。きゅうりやなすで簡単に作れるので、ぜひお盆の準備に取り入れてみてください。
ご先祖様への感謝や家族との絆を感じながら、こうした習慣を次世代に伝えることも大切な役割です。

