仏壇をお持ちの方の中には、「仏壇の扉は開けたままでいいのか?」「閉じておいたほうがよいのか?」と悩むことがあるかもしれません。実は、仏壇の扉を開けるか閉じるかには、宗派や地域の習慣によって違いがあります。
仏壇の扉の適切な扱い方について解説します。
仏壇の扉を開ける意味とは?
仏壇の扉(正式には「障子(しょうじ)」または「戸襖(とぶすま)」と呼ばれます)は、ご本尊や位牌を守るためのものです。
仏壇の扉を開けることには、以下のような意味があります。
仏様と向き合うため
扉を開くことで、ご本尊やご先祖様と向き合い、日々の供養がしやすくなります。
祈りの場を整えるため
お仏壇は「家の中のお寺」とも言われます。扉を開けておくことで、日常的に手を合わせる意識が高まり、祈りの場としての役割を果たします。
仏様のご加護を受けるため
仏壇の扉を開いておくことで、仏様やご先祖様のご加護を受けやすくなるという考えもあります。
仏壇の扉はいつ開ける?閉じる?
毎日のお参りのときは開ける
仏壇の扉は、朝のお勤め(お経を唱えたり、お線香をあげたりする時間)や、お参りのときには開けるのが一般的です。ご本尊や位牌に向かって手を合わせる際には、扉を開いておくことで心が通じやすくなると考えられています。
お参りが終わったら閉じる場合も
お参りが終わった後、扉を閉じるかどうかは宗派や家庭の考え方によります。
以下のような習慣があります。
扉を閉じる派
・ご本尊を安置している場所を静かに保つため
・仏様を大切に守るという考えから
・ホコリや日焼けを防ぐため
扉を開けておく派
・いつでも手を合わせられるようにするため
・ご本尊や位牌と常に向き合うことで、ご先祖様を身近に感じるため
どちらが正しいという決まりはありませんが、お仏壇を日常の中でどのように大切にするかを考えて、家庭の習慣に合わせて選ぶとよいでしょう。
宗派による違い
仏壇の扉の扱いは、宗派によって異なります。
以下に代表的な宗派の考え方を紹介します。
浄土真宗:「開けたままにする」
浄土真宗では、仏様(阿弥陀如来)は常に私たちを見守っている存在とされるため、扉を開けたままにすることが多いです。仏壇を「お寺」と同じと考え、常に開けておくことが望ましいとされます。
浄土宗・曹洞宗・日蓮宗など:「閉じる場合が多い」
お参りが終わったら扉を閉め、ご本尊を静かに安置する習慣があります。ただし、日中は開けておいて、夜間だけ閉じる場合もあります。
真言宗・天台宗など:「家の習慣による」
どちらかというと、お参りの際に開けて、それ以外は閉じるという考えが一般的ですが、厳密な決まりはなく、家庭の判断に委ねられます。
このように、宗派によって考え方が異なるため、自分の家の宗派の習慣を確認することが大切です。
実用的な観点からのポイント
ホコリや直射日光を避けるために閉じる
仏壇の内部は、繊細な装飾や金箔が施されていることが多く、長時間開けっぱなしにしているとホコリがたまったり、日焼けしたりすることがあります。特に、西日が強く当たる場所では、紫外線の影響を考えて扉を閉めたほうがよい場合があります。
小さなお子様やペットがいる場合
小さなお子様やペットがいる家庭では、仏壇の中にあるろうそくや線香に触れてしまう危険があります。そのため、お参りが終わったら扉を閉めるほうが安全です。
来客時のマナーとして閉じることも
来客時には、仏壇の扉を閉めておくことが一般的なマナーとされています。これは、仏壇を「ご本尊やご先祖様の神聖な場所」として守る考え方に基づいています。
仏壇の扉は「開ける・閉じる」どちらが正解?
「毎日のお参りのときは開ける」のが基本で、その後は宗派や家庭の考え方によって開けたままにするか、閉じるかを決めるのがよいでしょう。
開けっぱなしにする場合
・浄土真宗では基本的に開けておく
・いつでもお参りしやすいようにしたい場合
・仏様やご先祖様を身近に感じたい場合
閉じる場合
・曹洞宗・日蓮宗などでは閉じる習慣が多い
・ホコリや日焼けを防ぎたい場合
・小さなお子様やペットがいる場合
・来客時など、静かにご本尊を安置したい場合
どちらが正しいという絶対的なルールはないため、自分の家庭の宗派や習慣に合わせて判断することが大切です。大事なのは、仏壇をご本尊やご先祖様を敬う場所として大切に扱う気持ちです。
日々の供養の気持ちを大切にしながら、最適な方法でお仏壇をお祀りしましょう。

