改葬許可証を取得するために必要な書類と手続き方法を解説します。
・改葬許可申請証
・埋葬証明書
・墓地の名義人の承諾書
・受入証明書
以上の必要書類を揃えて自治体へ提出すると、「改葬許可証」が発行されます。
目次
改葬許可証
改葬許可申請書
埋葬証明書は、故人がその墓地に埋葬されていることを証明する書類です。
通常、埋葬時に寺院や霊園から発行されます。
もし、埋葬証明書を紛失している場合は寺院や霊園に再発行を依頼可能です。また、自治体により「改葬許可申請書」に墓地管理者の署名と捺印をすると、埋葬証明として認められる場合もあります。
墓地の名義人の承諾書
墓地の名義人の承諾書は、現在の墓地の使用権利者(名義人)が墓じまいに同意していることを示す書類です。
名義人が存命の場合は直接署名・捺印をもらい、既に亡くなっている場合は、相続人による承諾書が必要となります。承諾書は、自治体のホームページからダウンロードできる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
受入証明書
受入証明書は、改葬先の寺院や霊園がご遺骨を受け入れることを承諾した証明書です。新しい埋葬地の管理者が発行し、ご遺骨の受け入れ予定日や場所、費用などの条件が記載されています。
なお、自治体によっては「受入証明書」の提出が不要な場合もあります。その場合は、代わりに「墓地使用許可証」などの写しが求められることがあります。詳細については、各自治体に問い合わせて確認してください。
墓じまいの費用相場
ここからは、墓じまいにかかる費用の相場について解説します。
・行政手続きにかかる費用
・閉眼供養のお布施
・墓石の撤去費用
・離檀料
・新しいご遺骨の受け入れ先での費用
これらの費用を合わせると、墓じまいの費用相場はおおよそ30万円〜300万円程度となります。
次に、各費用の詳細についてご説明します。

行政手続きにかかる費用
「受入証明書」や「埋葬証明書」などの行政手続きにかかる費用は、数百円から1,000円程度です。
ただし、自治体によって費用が異なるため、事前に自治体に問い合わせて確認しておくことをお勧めします。
閉眼供養のお布施
閉眼供養のお布施の相場は、3万円〜5万円程度です。
また、お墓が菩提寺ではなく別の場所にある場合、読経を依頼する僧侶には、お車代として5,000円〜1万円程度を包んで渡します。
さらに、閉眼供養後に僧侶が会食に参加しない場合は、御膳料として5,000円〜1万円が必要です。
なお、僧侶が会食に参加する場合は、御膳料は不要です。
墓石の撤去費用
墓石の撤去費用の相場は、墓地1平方メートルあたり約10万円程度です。
墓地の面積が広い場合や、特殊な墓石を使用している場合は、さらに費用がかかることがあります。
高額な請求を避けるためにも、事前に複数の石材店から見積もりを取得しておくことが重要です。また、業者によっては、ご遺骨の取り出しを一緒に行ってくれる場合もあります。その際、別途料金が発生することがあるため、最終的な金額を確認しておくことをお勧めします。
離檀料
現在のお墓の菩提寺から離れる場合、離檀料として3万〜20万円程度の費用がかかることがあります。
離檀料は、今まで供養してもらったことやお世話になったことへの感謝の気持ちを込めてお渡しするお布施です。離檀料の金額や取り決めは、宗派や寺院によって異なるため、事前に菩提寺に確認しておくと安心です。
離檀料は支払い義務があるわけではありませんが、「お気持ち」としてお金を包むのが一般的です。
新しいご遺骨の受け入れ先でかかる費用
新しいご遺骨の受け入れ先でかかる費用の相場は、数万円〜100万円前後となっています。
この費用には、ご遺骨の移送費や開眼供養費などが含まれます。受け入れ先によって費用に差があるため、単に安価な場所を選ぶのではなく、今後の供養方法やお参りのしやすさも考慮して選ぶことが重要です。
墓じまいの注意点
最後に、墓じまいの注意点について解説します。
改葬許可申請書は代筆できません。
現在のお墓の墓石を撤去する前に、必ず行政手続きを済ませておきましょう。
墓地管理者には、感謝の気持ちを伝えることを忘れずに。
トラブルが発生した場合は、専門家に相談することを検討しましょう。
後悔のない選択をするために、慎重に検討してください。
墓じまいを検討している方は、必ずこれらの点を確認しておきましょう。

改葬許可申請書は代筆できない
改葬許可申請書は公的な文書であり、申請者本人が自筆で記入することが法律で定められています。これは、遺骨の取り扱いという重要な手続きにおいて、責任の所在を明確にし、不正を防ぐためです。
申請者は原則として喪主や故人の近親者であることが求められ、第三者による申請は認められません。代筆は認められませんが、委任状があれば代理申請が可能です。申請書の記入ミスは受理されない原因となるため、代理申請前には内容に誤りがないかしっかり確認しましょう。もし不明点があれば、役所の担当者に確認すると安心です。
また、改葬許可申請書は1体のご遺骨につき1枚が必要です。複数のご遺骨を改葬する場合は、各遺骨ごとに申請書を用意しましょう。
現在の墓石を撤去する前に行政手続きを済ませる
現在の墓石を撤去する前に、行政手続きを済ませておきましょう。
改葬許可が下りる前に墓石を撤去してしまうと、法的な問題が発生する可能性があるため、注意が必要です。
行政手続きには一定の時間がかかることがあるため、余裕を持って準備を進めることが重要です。改葬許可が下りてから石材店に墓石の撤去を依頼することで、手続き上のトラブルを避けることができます。
また、改葬許可申請時には、現在の墓地の写真撮影やご遺骨の確認作業などが必要となる場合があるため、墓石が存在している状態での手続きが求められることもあります。手続きの順序を間違えると、余分な時間や費用がかかる可能性があるため、慎重に計画を立てることが大切です。
墓地管理者にお礼の気持ちを伝える
墓地管理者にお礼の気持ちを伝えましょう。
長年にわたり墓地を管理していただいた感謝の気持ちを示すことで、墓じまいの手続きが円滑に進むでしょう。
具体的には、事前に挨拶や相談を行い、手続き完了後にお礼の言葉を伝えることや、離檀料を支払うことが考えられます。墓地管理者との良好な関係は、将来的に証明書が必要になった場合などにも役立つことがあります。
過度なお礼は必要ありませんが、誠意を持って感謝の気持ちを伝えることが重要です。墓地管理者との最後のやり取りとなる場合もあるため、きちんとした形で区切りをつけることを心がけましょう。
トラブルが生じたらプロに相談する
トラブルが生じた場合は、一人で解決しようとせず、プロに相談することをおすすめします。
墓じまいには、法的手続きや宗教的慣習、家族間の調整など、さまざまな要素が関わります。これには専門的な知識や経験が求められるため、早い段階で専門家のアドバイスを受けることが大切です。
特に、相続関係が複雑な場合や墓地の権利関係が不明確な場合、また家族間で意見が分かれている場合などは、専門家のサポートが問題解決の糸口となるでしょう。相談できる専門家としては、司法書士や行政書士、弁護士などが考えられます。状況に応じて適切な専門家を選ぶことが重要です。
早い段階で相談することで、問題が大きくなる前に解決できる可能性が高まります。
後悔のない選択をする
後悔のない選択をすることは、墓じまいにおいて最も重要な心構えの一つです。
墓じまいは先祖代々の眠る場所を変更する大きな決断であり、一度実行すると簡単には元に戻せません。そのため、十分な時間をかけて検討し、親族全員の意見を聞き、将来的な影響も考慮した上で決断することが大切です。
具体的には、新しい供養方法の選択や費用面、将来の管理のしやすさ、親族の宗教観との調和など、さまざまな観点から慎重に判断することが求められます。また、故人の遺志や先祖代々の供養の形についても深く考慮することが重要です。
決して急いで判断せず、必要な情報を集め、専門家に相談し、親族でよく話し合うことで、後悔のない選択をすることができます。
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墓じまいの手続きや流れ、費用相場、注意点について解説しました。
墓じまいを進める際は、親族でよく話し合い、意見を一致させておくことが重要です。
その後、必要な書類を整え、手続きを進めましょう。
本記事で解説した「改葬許可申請書は代筆できない」「現在の墓石を撤去する前に行政手続きを済ませる」「墓地管理者にお礼の気持ちを伝える」「トラブルが生じたらプロに相談する」「後悔のない選択をする」といった注意点をしっかりと踏まえ、墓じまいを進めていくことが大切です。

